在校生?卒業生の声

杉山 遥都
静岡県/静岡西高等学校 出身
杉山 遥都さん

小学生から高校生ぐらいまでを中心とした精神科?心療内科クリニックで働いています。自分が抱えている苦しさをうまく言語化できない子どもには、プレイセラピーを用いることが多いです。例えば、大震災で心に傷を負った子どもが“地震ごっこ”を始めるというように、言語化して話すことができない過去の体験が、遊びの中に表れることがあります。抱えきれないつらさは、不登校や体調不良などの現実の問題として出現することがあります。子どもが辛さを乗り越える手助けとして、私たちは寄り添いながら見守ります。プレイルームの中で表れる変化に応じて、現実世界でも少しずつ適応的な生活ができるようになっていくのです。

私たちセラピストにできることは、決して多くはありません。治っていくエネルギーは、子ども自身が持つ力です。本人やご家族から感謝されるときにはうれしさを感じる一方で、患者さんが持つ力に驚くこともあり、これには大きなやりがいを感じます。大切にしているのは、子どもたちやご家族から教わる姿勢。来談者は一人ひとり異なる個人ですから、過去の経験にとらわれず、常に一から学ぶ態度をこれからも持ち続けます。